シュテファン・バルケンホール展
2007年10月27日(土) - 11月17日(土) 日・月曜、祝日休廊
12:00 - 19:00
小山登美夫ギャラリー
【作品紹介】
シュテファン・バルケンホールは、動物や人物をかたどった木彫作品を制作します。
巨大な丸太を台座に見立て、その上に掘り出された小さな人物の全身像は、風景や幾何学模様が刻まれた長方形のレリーフを背景に背負い、凛とした風情で屹立しています。
かと思えば人間の頭部だけが拡大された彫刻や、絵画作品のように顔のポートレートだけが彫り込まれたレリーフ、架空の動物など、その形態は様々ですが、ミニマルアートやコンセプチュアルアートが台頭し始めた70-80年代においても、彼は一貫して具象彫刻のスタイルを貫いて来ました。
荒削りな木肌を生かし、大胆な省略を施した造形は、モチーフを生き生きと描写しながらも、同時に最もミニマルな形を模索しているように思えます。
背後のレリーフと手前の彫刻による2次元と3次元の実験、1つの個としても複数の群像としても配される彫刻によって構成される空間の問題など、再現的な方法をとりながら、彼の作品には極めて同時代的な視点が宿っているのです。
【この展覧会について】
本展では、およそ16点の新作彫刻を展示致します。
3m×3mのレリーフをバックにした、高さ2mの木彫のほか、ヴァリエーション豊かな大作が並ぶ予定です。どうぞこの機会にご高覧ください。
? Stephen Balkenhol, 2007
【作家プロフィール】
シュテファン・バルケンホールは1957年、ドイツのヘッセン州、フリッツラー生まれ。
1976-82年、ハンブルク造形芸術大学に学び、現在メゼンタール(フランス)、ベルリン、カールスルーエ(ドイツ)にて制作活動を行っています。
92年より、国立カールスルーエ造形芸術大学において彫刻の教授も務めています。
日本では05年に初の個展『シュテファン・バルケンホール:木の彫刻とレリーフ』が国立国際美術館(大阪)と東京オペラシティーアートギャラリーで開催されました。
その他の主な個展に、Museum der Moderne Salzburg(07年、オーストリア)、Staatliche Kunsthalle, Baden-Baden(06年、ドイツ)、Sprengel Museum, Hannover(03年、ドイツ)、Le Rectangle and Goethe Institute, Lyon(03年、フランス)など、また主なグループ展に、『Figures in the Field: Figurative Sculpture and Abstract Painting from Chicago Collections』(06年、シカゴ現代美術館)、『Durchgehend ge?ffnet』(03年、Kunsthalle Baden-Baden、Sammlung Frieder、ドイツ巡回)などがあります。
小山登美夫ギャラリー
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