http://www.bunkamura.co.jp/
今年で第4回目をむかえるBunkamura Art Show 2007(通称BAS)。BASは次世代を担う若手アーティストを支援・発信するというコンセプトのもとスタートしました。
1回目「LANDING」(2004)、2回目「人工楽園」(2005)、3回目「BAS06 +BAS Collection」(2006)を経て、これまで紹介してきたアーティストと共に、BASもまた、多くの人々に発見する喜び、新鮮な衝撃、そして視点の多様性を発信し続ける場として成長しています。
今回BAS07は、経歴、表現方法、そしてアーティストとしてのスタンスが極めて異なる7人のアーティストを紹介します。
小沢さかえ
彼らには共通項が無いようであり、その確かな存在を感じさせます。内と外、自己と他者、現実と想像、両極を示す、相反するものを隔てるバリア。共通の核心から極端に方向性の異なる表現。またあらゆる方向から交錯し、その重なりから生まれるバランス。そして決して表現しきれない混沌とした“何か”を表現しようとする試み。
松山智一 「Crypto - Christian」 acrylic on paper
本展のテーマは、極端が出会うときに生まれる衝撃と調和、境界を超越するコミュニケーション。各々の場所から、異なるフェーズのアプローチで表現に挑む7人のアーティストによる、個としての力と出会うことにより生まれる波動の衝撃と調和を提示します。
そして、今後より一層の活躍が期待される彼らが観客の目に、感性に、より多く触れる機会を作り、彼らの成長を観客とともに支援し続けていく場となることを期待しています。
谷澤紗和子 「彼もまた彼女のことを思い出せない様な気がした」 180π×230cm
【BAS07アーティスト】
■石居麻耶 Maya ISHII (ペインティング)
石居が描くのは日々の心に残りゆくもの、映りゆくもの、そして語りかけるもの。その瞬間にしか存在し得ない日常にある光と影の織りなす光景は、私たちに新たな出会いを予感させます。
1978 千葉生まれ
2002 東京藝術大学大学院美術学部デザイン専攻描画造形研究室修了
主な個展・グループ展
2006 “石居麻耶展 - 彼方より来るもの - ”ごらくギャラリー,銀座
2007 “アートフェア東京2007”
受賞
2004 サロンド・プランタン賞受賞
■小沢さかえ Sakae OZAWA (ペインティング)
ウィーン造形大学に在籍中の小沢は、水々しい透明感のある色彩感覚と卓越した画面構成力で夢や物語を創り出します。そして観る者をファンタジックな物語へと引き込みます。
1980 京都生まれ
2003 京都造形芸術大学芸術学部洋画コース 卒業
現在 Die Akademie der bildenden Kuenste Wien (ウィーン造形美術大学) 在籍
個展
2006 “そして私は霧の中”mori yu gallery, 京都
2007 “アートフェア東京2007”
■小西俊也 Shunya KONISHI (ヴィデオ・インスタレーション)
ギャラリー空間を飛び出し、パブリックスペースでの展示となる小西は、映像を手がかりに、時間を考えながら捉えられた世界を表現し、眩暈のするような現実世界の不確かさを感じさせます。
1980 岡山生まれ
2007 武蔵野美術大学造形研究科デザイン専攻デザイン情報学コース修了
主なグループ展
2006 “Ongoing vol.05 ヨコハマエクトプラズム”BankArt Studio NYK, 横浜
“Digital Art Festival 2006”Panasonic Center TOKYO, 東京
2007 “ぼくらMTG”MONCKEY GALLERY 代官山, 東京
■谷川夏樹 Natsuki TANIGAWA (ペインティング・インスタレーション)
谷川は2000年から活動名を『EARTH CONTAINER』とし、コンテナをテーマにペインティングやインスタレーションの制作を続けています。コンテナというリアルな物流手段のモチーフを通じ実際に自分の目で事物に触れること、見ることの大切さ、感動を表現します。
1976 兵庫生まれ
関西学院大学卒業
主な活動
2006 “Cosmopolita Carnival”メインビジュアル作成 会場作品展 日豪交流年記念事業, 大阪
コンテナくんRoute66シリーズ制作
コンテナくん沖縄シリーズ制作
2007 実物のコンテナくん制作(モンゴルへ出航)
“はこだてマリンフェスティバル2007”メインキャラクター制作
受賞
2005 第24回新風舎出版賞特別賞
■谷澤紗和子 Sawako TANIZAWA (ドローイング・写真・インスタレーション)
作品テーマは“「私」という他者と、「私」という物質的存在にある。”という谷澤。セルフ・ポートレイト、鉛筆によるドローイング、そして体の部分になり得る付け爪やウィッグによるオブジェ、インスタレーションなどで他者を通してしか見ることの出来ない「私」の存在の揺らぎを埋めようと試みています。
1982 大阪生まれ
2005 Royal College of Art 交換留学
2007 京都市立芸術大学 大学院 修士課程修了
主な個展・グループ展
2006 “There is”石田大成社ホール, 京都
2007 “想画孝4”voice gallery, 京都
“谷澤紗和子 手塚愛子 深沢軍治 横内賢太郎”海岸通りギャラリー_CASO, 大阪
“ART AWARD TOKYO”行幸地下ギャラリー, 東京
■松山智一 Tomokazu Matsuyama (ペインティング・インスタレーション)
幼い頃からニューヨーク在住の松山。日本美術に通低する感性を追求する造形姿勢と、グローバルに開放された感覚から生み出される絵画空間は、独特のリズム感を持った鮮やかさを放ち、観客を魅了します
1976 東京生まれ
2001 上智大学経済学部経営学科卒業
2004 Pratt Institute美術大学院 Communications Design科修士課程修了
主な個展・グループ展
2006 “Papiloot Exhibition : 2” FTC, Sacramento, USA
“Matzu-MTP Expo” Gallery Speak For, 代官山, 東京
“In You” Riviera Gallery, Brooklyn, New York, USA
2007 TSCA KASHIWA, 柏,千葉
Fifty24Gallery, San Francisco, USA
Reed Space Gallery, 青山, 東京
Upper Playground gallery, Portland, USA
“Matzu-MTP Expo” Gallery Speak For, 代官山, 東京
■山田純嗣 Jyunji Yamada (インタリオ オン フォト)
2次元的視覚を意識しながらイメージを立体として形にし、それを写真に撮りプリント、その上に銅版で作ったイメージを重ねます。山田の作品は一見しただけでは想像できない、時間と制作プロセスの積み重ねから成っています。
1974 長野生まれ
1999 愛知県立芸術大学大学院美術研究科油絵専攻修了
主な個展・グループ展
2006 「写真×版画」を超えて” 不忍画廊, 東京
“『名古屋』の美術 これまでとこれから―” 名古屋市美術館, 愛知
“VOCA展2006” 上野の森美術館, 東京
“Suitcase show 2006 ― KAOKU―” Lab Gallery, New York
“Bunkamura Art Show 2006” Bunkamura Gallery, 東京
2007 “アートフェア東京2007” 東京国際フォーラム, 東京
主な受賞
2003 “青木繁記念大賞展”優秀賞
“第3回夢広場はるひ絵画ビエンナーレ”奨励賞
【BAS07 イベント】
◆オープニングパーティー:8月17日(金)18:00 - 20:00 予定
DJパフォーマンス開催予定。One Coin Bar設置。
◆ギャラリートーク:8月18日(土)、19日(日)時間未定
BAS07アーティストと過去参加アーティストを交えてのギャラリートークを全世界に向けてインターネットラジオにて生中継。
◆コンテナトレーラー:8月17日(金)、18日(土)予定
BAS07アーティストの谷川夏樹(EARTH CONTAINER)がペイントした本物のコンテナトレーラー(約6m)が渋谷一帯を走行。
Bunkamura Gallery
東京都渋谷区道玄坂2-24-1 Bunkamura1Fメインロビーフロア
Tel:03-3477-9174