(Rx3)3とは、レントゲンヴェルケの女性スタッフ3人の選出した3人のアーティストが、作品を掛け合わせるように、空間を演出する企画展です。
"R"がレントゲンヴェルケを示し、"x"はアーティストの未知なる能力、3乗はアーティストの数を示しています。
アーティスト達は、ギャラリー内にそれぞれの部屋を作るように、隣り合わせに3人3様の世界を繰り広げます。
緻密な白い陶の作品を作る青木は、時をさかのぼったかのような静寂な空間を。
古川は、人生示唆本から、望み通りの関係を築いていくための法則を読み解き、インタラクティブな空間を。
若手作家の宮本は、淡いピンクをまとった心の部屋を描くように、空間を作り出します。
それぞれのエネルギーに満ちた展示は、隣り合うことでより個性を深め、それはまた一続きの夢の様でもあります。
作品イメージ画像
【出展アーティスト】
■青木克世 Katsuyo AOKI (1972年生) …ディレクター:日暮真由子
陶器の素材を用い、いくつかの装飾スタイルや模様、シンボリックな形態を引用し作品を制作しています。
ディテールまで神経が張り巡らされ、濃厚な装飾が過剰なほどに施された真っ白な陶器作品は、観るものを惹きつけ、様々なストーリーを語りかけると同時に、現代における装飾がもつ「聖俗の両極が含まれる状況」を表しています。
一瞬触れただけで壊れてしまいそうな脆さと、物質感やモチーフの持つ重厚な強さが相まって、独特のロマンティックな緊張感を生み出します。
■古川弓子 Yumiko FURUKAWA (1975年生) …ディレクター:加賀美令
ポール・オースター、イタロ・カルヴィーノ、村上春樹などの現代文学作品からインスピレーションを得、彼女なりに翻訳した小説の世界観を作品として具現化してきました。
今展覧会では、アメリカで出版され、日本でも大ベストセラーとなった『ルールズ 理想の男性と結婚するための35の法則』(エレン・ファイン+シェリー・シュナイダー著、田村朋子訳、KKベストセラーズ)を題材に展開します。
結婚を意識しながらも理想の相手と出会えない事に戸惑いを覚える30代前後の男女に、ありのままの自分を明るく見つめ、悩みを味方に変えるような作品群をインスタレーションとして展示します。
2006年12月22日より、GALLERY SIDE 2にて個展予定。
■宮本裕美 Yumi MIYAMOTO (1980年生) …ディレクター:市川靖子
レースをモチーフに、リトグラフやペインティングを制作している、東京造形大学大学院在学中のアーティストです。
大人になるかいなかの微妙な時期にみられる特有のかわいらしさや、一糸のうそも纏わない素の心をみせたときの一瞬の美しさなど、女性が持つ独特の世界観を、儚く隠喩的に表現しています。
今展覧会ではピンクで彩られた大型の平面作品を主軸に、制作の際、実際に使用しているレースや布などのモチーフを使って作品をやさしく包む空間を演出します。
レントゲンヴェルケでの展覧会を初めて開催するアーティスト達と、同じくレントゲンヴェルケにおいて初めてのディレクションに挑むスタッフ3人がおくる、今回の企画展をぜひともご高覧ください。
ヴァイスフェルト(レントゲンヴェルケ)
http://www.roentgenwerke.com/
東京都港区六本木6-8-14 コンプレックス北館3階
Tel:03-3475-0166