山本現代では、西尾康之の2年ぶりの個展「優麗」を開催します。
「優麗」では、そのタイトルのとおり「ユウレイ」、優美で麗しい「幽霊」を紹介します。
「幽霊」 2006 水墨画・和紙 1350×700 Unique
Courtesy of YAMAMOTO GENDAI
西尾の描く幽霊は日本において一般化されているオドロオドロしい「足のない幽霊」ではなく、永遠の若さを手に入れた女が、それを見せびらかすように自慢の衣装に身を包み、ポーズをとり、私たちに迫ってきます。
仏壇の前に現れた少女の幽霊、洋館でポーズをとるブーツ姿の女の霊。
その堂々たる態度は生きている人間以上の存在感を持っていますが、そんな彼女たちの振る舞いとは逆に彼女たちは「死んで」いるのです。そのギャップ、墨の濃淡のみで表現された力強い画面に今までの幽霊画と違った恐怖と身震い、そして美しさを覚えます。また、彼女たちだけでなく、その後ろに描かれた風景は、その内面 - 内臓を彷彿させます。
更に、陰刻鋳造による立体作品の「優麗 - 幽霊」も併せて発表する予定です。
西尾康之の類い稀な世界観から創造された「ユウレイ」を、どうぞご覧ください。
山本現代
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