nichido contemporary artでは、エマニュエル・アンティルによる「Tornadoes of My Heart - Kill me twice, dear friend, dear enemy-」を発表します。本展は、トーキョーワンダーサイト渋谷との同時開催となります。
"The Fall", 2005, Ilfoflex sur aluminium
エマニュエル・アンティルの映像作品は、常に物語性があり、鑑賞者を現実と欲望におけるファンタジー、夢と死のあいまいな境界線へと観客を引き込む。また彼女の作品はドキュメント映画の制作方法に近づけて精巧に制作されている。
本展覧会タイトル、「Tornados of my heart」とは、ベネツィアビエンナーレ2003以降に制作された作品の総称タイトルであり、この作品の主体は3つのビデオインスタレーションと一連の30枚に及ぶ写真作品、そして映画によって構成されている。
この全てのプロジェクトで私は儀式や言葉、友情、家族や社会との関係、日記などの様々な要素を通して思春期(ティーンネージャー)という題材を展開させていった。
今回発表される-Kill me twice, dear friend, dear enemy-は2つの大型ビデオプロジェクターにより構成されている。この2つのスクリーンは2人の17歳の少年、街から遠く離れた場所へ歩いて行った2人の友人を映し出している。
彼らはまるで兄弟のように親密であり、そこで私達は彼らの凶暴な親密性、彼らの関係の詳細に踏み込んでいく。
ビデオは彼らの関係やその破天荒さ、そして彼らだけの儀式や秘められた想いなどを映しながら、彼らのありのままの姿を照らし出していく。
精巧なループによる編集と、竜巻を映すというイメージのつながりを排除することでこのインスタレーションは観る者をこの2人の若者の生活がこれからまさに変わろうとしているその瞬間の、また、たったひとつの肉体になっていくであろう2人の死の瞬間における他に類を見ない友情の奥深くにある《愛/憎》の関係のまさにその中心に引き込んでいくのである。
Still images from "Kill me twice, dear friend, dear enemy", 2005
作家略歴:
1972年、スイス、ローザンヌ生まれ、在住。 ESAV, ジュネーブを卒業後(1991 - 96)、
Rijksakademie van Beeldende Kunsten、アムステルダム(1997 - 98)にて学ぶ。
最近の展覧会歴として、Institut Suisse de Rome, イタリア(2006)、Galerie Eva Presenhuber, Zurich、スイス(2006), Musee du Jeu de Paume, Paris、フランス (2005), Centre pour l'image contemporaine Saint-Gervais, Geneva、スイス (2005), Art Unlimited, Basel, スイス(2004), Site Gallery, Sheffield、イギリス (2004), ammlung Goetz, Munich、ドイツ (2004), CCA, Glasgow 、スコットランド(2004), Gallery Akinci, Amsterdam、オランダ (2004), ベネツィアビエンナーレ,スイスパビリオン,イタリア (2003), Renaissance Society in Chicago, アメリカ (2003)
開催場所:
nichido contemporary art
〒100-0011 東京都千代田区内幸町1-7-23 International Arcade III
TEL:03-5501-3203
http://www.nca-g.com
*同時開催:
トーキョーワンダーサイト渋谷 10月7日 - 11月7日
〒150-0041 東京都渋谷区神南1-19-8
TEL:03-3463-0603
http://www.tokyo-ws.org