EXHIBITION | KYOTO
片野まん(Man Katano)
「ROCKING -昭和から平成へ-」
<会期> 2014年8月9日(土)- 8月30日(土)
<会場> MORI YU GALLERY
<営業時間> 12:00-19:00 月火祝休
描かれる要素が過剰なまでにほうりこまれるペインティング。それこそが片野まんの真骨頂。
しかし、レイヤーのごとく絵画空間に投企された内容は、明快かつ難解という矛盾を孕む。
ただその矛盾は、片野によって投げっぱなしにされたまんま、いつしか我々の眼前ですっと成立してしまう。
片野の絵画は、そうしたものだ。
絵画そのものの存在をあらためて考えさせてくれる、片野まん渾身の展覧会。
どうぞご高覧ください。
「夜会。そんな思い出がこの数年間付き纏っていた。何も別に贅沢なものでなくて、家族や近しい友人、そのまた友達なんかと話したり、散歩したり、その程度のもの。
道すがらコンビニやグロッサリーで適当に買ったものでも皆で皿に盛ると結構イケる気がする。皆そこにいればなんとなく寛げるからであって、目的なんかないのだ。
ずっとそんな時間の過ごし方をしてきた。
だからいわば、その道の玄人である。玄人は何もしない。そこにいれば誰かに合わせる必要もない。
” カラス〜なぜ鳴くの〜、カラスの勝手でしょ〜 ” と夜の闇という池に言語も感情も概念も全部まとめて投げてみたら、音もなく三段跳びして彼方へ消えていった。
夜ならひそひそしなくても大丈夫だ。誰も聞いていないから。
ある時、創作過程で生み出されては消えていく膨大な量のイマジネーションを想った。
一定の努力とそれなりの集中力を持って生み出され、やがてぞんざいに棄てられ、
作者以外の誰も知らないまま彼方へと消えてゆく、
それら未完成な未熟な想像力の産物たち、人たち。いったい何処に行くのだろうか。
GHQの使ったコダックの色
父が昔してくれた拾ったナイフと破傷風のはなし
若いパイロットたちに
さっきすれ違ったハーフの女子高生が色目を遣ったこと
時空や目的なくまた今夜も夜会をしよう。そしてまた歩きだそう。」
片野まん(アーチスト)
MORI YU GALLERY (モリユウギャラリー)
http://www.moriyu-gallery.com
京都府京都市左京区聖護院蓮華蔵町4-19
tel:075-950-5230