EXHIBITION | TOKYO
橋本聡(Satoshi Hashimoto)
「世界三大丸いもの:太陽、月、目」
<会期> 2017年1月20日(金)- 2月19日(日)
<会場> Aoyama Meguro
<営業時間> 12:00-19:00(日18:00まで) 月火祝休
新年の最初の企画として、橋本聡をご紹介致します。
『私はレオナルド・ダ・ヴィンチでした。魂を売ります。天国を売ります。』(2013)以来、4年ぶりの弊ギャラリーでの個展になります。
橋本はパフォーマンスや行為、あるいは指示書を設置し行動を促すアプローチを通して、観客を引き込み、私達の在り方を問い質す作品を数多く制作してきました。ときに無理難題を含む指示や既存のボーダーを越境する行為は私達の存在の根底に問いかけます。私達は誰かや何かに根底的な影響を受けつつも、自分で考えているかの様に思考し話し行動します。橋本はその影を見つけると誘拐し、何かの受け売りであるあなたに寄り添い、問いかけるのです。私はあなたを人質に取った、保護者は元のあなた自身なのです、と。
「ギャラリーに置かれた体重計はあなたの視覚の対象ではない。逆に、それはあなたの質量を対象化する。地球は 5.972 x 10 の 24乗 kg の質量を持っている。その数値にはあなたの体重も含まれている。しかし、その割合はとても少ない。この世界は、ほぼ100%あなた以外のものからなる。しかし、私達が世界を捉える方法はもっと複雑だ。」
(『橋本聡:全てと他』松井勝正)
本展では、昨年6月に現地で大きな反響を得たLISTE 21(バーゼル)での個展形式での展示『全てと他』と同10月の『転がる石、オリンピック、太陽、月、冷たい水』(TERATOTERA-Involve、東京)にて発表した作品を軸に立体やテキスト、パフォーマンスなど数十点に及ぶ作品で構成する『世界三大丸いもの:太陽、月、目』を開催いたします。
《円グラフ:全てと他》は円グラフの形式を用いて世界の区分の有り様を超越的に現した作品です。「世界の人口1%の総資産」とその残りの「世界の人口99%の総資産」はほぼ同じ額になるという経済格差を示す統計データがあります。その円グラフの隣に「地球から見た月の大きさ」と「地球から見た太陽の大きさ」がほぼ同じ大きさに見えることを示す円グラフが並びます。しかしながら実際は太陽は月の400倍程の大きさ(質量は2700万倍程)があります。経済のデータと天文学のデータと言ったように、ここでは通常は連関されない内容が対比させられます。さらに隣の組では円グラフでは扱われないような概念的内容が図式化され、対比の連鎖が個々の区分にひび割れをおこします。
本展では2013年の黒糖半島及び三浦梅園のリサーチを経てインターネット上の展覧会『国東現像』(ディレクション:遠藤水域)にて発表された『円グラフ:全てと他』をアルミ製でプレート化したものを展示します。
会期中は「MOTアニュアル2016:キセイノセイキ」(東京都現代美術館)などにおいて展開された橋本の『抽象直接行動』の枠組みにも重なり、また他のテーマに跨がる形で複数のアクションやイベントが毎週開催の予定です。詳細はギャラリーホームページやSNSにて随時情報を発信していく予定です。
ぜひこの機会に本展にお出掛け下さい。
Aoyama Meguro(青山目黒)
http://aoyamameguro.com/
東京都目黒区上目黒2-30-6 保井ビル1F
tel:03-3711-4099