EXHIBITION | TOKYO
南隆雄(Takao Minami)
「Difference Between」
<会期> 2016年12月6日(火)- 2017年1月14日(土)
<会場> OTA FINE ARTS
<営業時間> 11:00-19:00 日月祝休
美術界の明日を担う若手作家の活動を紹介するため国立新美術館にて開催される『19th DOMANI・明日展』(文化庁主催)に、南隆雄が参加します。それに合わせ、オオタファインアーツでは南の個展『Difference Between』を開催します。弊廊4回目の個展となる本展では、日本国内では初の発表となる、展覧会と同名のヴィデオインスタレーション作品を展示します。
『Difference Between』(2014年)は2チャンネルのヴィデオ作品で、南自身がマレー半島で記録した映像と音響を再構成した作品です。「差異」と「間」を意味する作品タイトルには、複数の場所のあいだによこたわる景の変容を描く、という南の近年の興味が反映されています。映像においては、対象の形状と動きを抽出し、ヴィデオ信号のカラーバーを思わせる特有の色/光に還元したのち、それらの複数の断片を再構成します。音響も同じく、フィールドレコーディングした日常音を編集作業によって重層化することで、サウンドトラックを作成します。
写真のネガとポジのように色が反転した左右の2画面は、時にシンクロし時に少しずつずれながら、下から上にゆっくりとスクロールします。ここで画面を組み立てるにあたり参照しているのは、コラージュの技法と南宋画や絵巻などの絵画です。多様なイメージの断片を、効果的に配置された余白によって思いがけなく繋げ、また切断する。その絶え間ない映像の変化と音響によって、いわゆるドキュメンタリー映像とは別の方法でマレー半島を描いています。
『DOMANI・明日展』で南は、上記と同様のコンセプトと方法により記録の対象を地中海へと移した6チャンネルヴィデオ作品『Medi』(2016年)等の作品を発表します。ここではヴィデオと彫刻作品を、柱のように自立したスクリーンを用い、建築的に展開する新たな試みを発表します。南の近年の造形の変遷をご覧いただく好機となります。ぜひ弊廊における本展とあわせ、国立新美術館のグループ展へも足をお運びください。
*南隆雄登檀予定イベント
DOMANI展オープニング記念トーク「欧州展示事情」
2016年12月10日(土)14:00-15:30 国立新美術館
公開研究会「アーカイブとアーティスト:アーティストと映像」
2016年12月13日(火)16:50-19:00 北海道大学総合博物館
OTA FINE ARTS(オオタファインアーツ)
https://www.otafinearts.com/ja/
東京都港区六本木6-6-9 ピラミデビル3F
tel:03-6447-1123