EXHIBITION | TOKYO
謝花翔陽(Shoyo Jahana)
「Aftermath of Evil Deeds, and Everlasting Princess Mind」
<会期> 2017年4月8日(土)- 4月23日(日)
<会場> Bambinart Gallery
<営業時間> 12:00-19:00 月火休
このたびBambinart Galleryでは、謝花翔陽(じゃはな・しょうよう)新作個展「Aftermath of Evil Deeds, and Everlasting Princess Mind」を開催いたします。
1987年、沖縄県に生まれた謝花は、2011年に東京藝術大学 彫刻科を卒業、2013年に東京藝術大学大学院 先端芸術表現専攻を修了、それぞれ卒業時にアートアワードトーキョー丸の内に選出され、2011年は小山登美夫賞、2013年にはグランプリを受賞しました。2016年には韓国・釜山のアーティストレジデンスに参加、Art District_p、Art Space Heemにてそれぞれ成果展に参加したほか、Shinsegae Department Store、Busan Cultural Centerにて開催されたアートフェアにも参加。今春より、東京藝術大学大学院 先端芸術表現専攻 博士後期課程に籍を置きます。
本展では、弊ギャラリーにて開催した過去2回の個展と同様、搬入時に儀式的なパフォーマンス・インスタレーションを行い設営を実施し、映像作品化いたします。また謝花の持ち味であるギャラリー空間を統べるインスタレーションに、ペインティング、立体作品を展開いたします。
「メンスを象徴するケチャップとスペルマを想起させるマヨネーズに塗れ、自己のペニスでオージーを繰り広げるポール・マッカーシー、動物の屍や臓器を用いた古代の供儀祭祀を思わせる行為劇で集団の原初的な暴力を噴出させるヘルマン・ニッチェ……20世紀には人間の霊性や聖性をコンフリクト(葛藤)の形式で掬い上げようとする夥しいアートムーヴメントが繰り返されてきた。謝花翔陽の新作もこの流れを追い、世界の通過儀礼をモチーフに、作家/作品/観客の垣根を取払い、事前/事後の軸さえ失効させ、バタイユの呪われた血とディズニー・ファンタジーを融合させ、21世紀の閉塞状況を打ち砕き、無意識の人工/自然の肌理を曝け出そうとする。通過儀礼とは過渡期を乗り越える技術である。それは隔離、試練、倒錯、狂気、陶酔により特徴づけられる不安定な領域をフレーミングし、自己に過剰な負荷をかけて、その流動的なフレームを乗り越えようとする。無垢な精神とドス黒い悲しみを注ぎこまれた謝花のアクトは、芸術と儀礼が同様のプロセスを経て生まれてくるという事実に新たな光を投げかけることだろう」
– 伊藤俊治(美術史家・東京藝術大学教授)
「通過儀礼をモチーフにして、ヘルマンニッチェ、工藤哲巳、マシューバーニーなどの身体性と儀式性を基礎に、バタイユ、ディズニーアニメにおける、ある種の教訓などをマッシュアップさせようと試みます。
通過儀礼における試練と葛藤、身体的負荷、そしてそれを乗り越えていく所作を作品を通して実践し、絵画・彫刻・映像・音楽とともに大型インスタレーションを行います。
特に今回注目したのは、ネパールのマガル族のシャーマンの通過儀礼である「木に登る」という儀礼を、私の長年の研究対象であったユダヤ教神秘主義思想のカバラの「生命の樹」とマッシュアップさせたものを彫刻し、またそれを、最近興味深く扱っている「回転」をさせ、登り、絵を描くという儀式を行います。
展覧会のタイトル「Aftermath of Evil Deeds, and Everlasting Princess Mind」は過去の悪事からの脱却とディズニープリンセスやキャラクターたちに見られるような清廉なる心を得ようとする試み、あるいは、ミューズを見つける旅です」
– 謝花翔陽
弊ギャラリーでは2014年12月に開催した個展から約2年ぶりの新作個展となります。どうぞご期待ください。
Bambinart Gallery(バンビナートギャラリー)
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