EXHIBITION | TOKYO
空山基(Hajime Sorayama)
「Sorayama Explosion」
<会期> 2018年7月7日(土)- 8月11日(土)
<会場> NANZUKA
<営業時間> 12:00-19:00 日月祝休
このたび、NANZUKA は、空山基(1947-)の新作個展「Sorayama Explosion」を開催いたします。当ギャラリーでは、3度目の2年ぶりの個展となります。
空山基は、1969年に中央美術学園を卒業、広告代理店勤務を経て1972年よりフリーとなって以後、驚異的な写実力を武器に、人体と機械の美を追求した作品で、国内外で伝説的な存在となっているアーティストです。その名を世に知らしめた作品「セクシーロボット」シリーズ(1978年-)では、女性の人体美をロボットに取り込んだ表現で、その後のロボットのイメージ形成に大きな影響を与えました。1999年には、ソニーが開発したエンターテイメントロボット「AIBO」のコンセプトデザインを手掛け、グッドデザイン賞グランプリ(通産省)、メディア芸術祭グランプリ(文化庁)を受賞。2001年には、初代「AIBO」がスミソニアン博物館&MOMAのパーマネントコレクションに収蔵され、同年に朝日新聞発明賞を受賞しています。また、世界的ロックバンド、エアロスミスの「Just Push Play」(2001)のアルバムカバーを手掛けたことでも知られています。近年、空山の作品は、「Unorthodox」(The Jewish Museum, New York, 2015)、「Desire」(by Larry Gagosian and Jeffrey Deitch, Moore building Miami, 2016)、「The Universe and Art」(Mori Museum, Tokyo, 2016、Art Science Museum, Singapore, 2017)、「Cool Japan」(オランダ国立世界文化圏博物館,2018)といった展覧会で広く世界中の美術館でも発表されています。
空山は、エアブラシを駆使した写実表現技法のゴッドファーザーとしても、世界中のクリエイターから尊敬を集めています。空山は、1983年に出版した作品集「SEXY ROBOT」の中でロボットを描く過程を惜しげも無く図解していますが、この本はその後世界中に拡散し、様々な国のアートスクールで教科書として扱われるようになりました。その結果、空山作品の影響は日本のコマーシャルアートの枠を遥かに超えて、ハリウッド映画から世界中のストリートアート、ファインアートまで多岐に渡るようになります。
空山の描くロボットは、その造形において美を追求するという人間の根源的な衝動を体現していると同時に、人種の壁、永遠の命、テクノロジーと美の融合といった現代社会の重要なテーマの数々を自然と含んでいます。また、Aiの高度化によって、また機械工学の発展によって、ロボットと人類の共存が現実的なテーマとなっている現在、美しい女性のロボットへの感情移入を描いた2015年発表の「Ex Machina」(Alex Garland監督)などとの関連性も語られているように、人間の身体性以後という文脈でも注目が集まっています。
本展では、新作のヒューマンスケールサイズの新作彫刻作品の他、空山のSEXY ROBOTシリーズの源泉のひとつである Fritz Lang監督「Metropolis」にトリビュートした新作のペインティングを発表する予定です。7月7日(土)には、アーティストを囲んでレセプションパーティーを開催いたします。皆様のご来場を、心よりお待ち申し上げます。
NANZUKA(ナンズカ)
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