展覧会アーティスト

ジェームス・T・ホン（1970年ー　アメリカ生まれ） / 　Empty Gallery (香港)
ジェームズ・T・ホンは台湾系アメリカ人の映画監督でアーティストであり、その作品は哲学的な題材や人物、物議を醸す人種や階級問題、アジアの歴史的な紛争にフォーカスした多くの作品を手がける。
本展で発表するホンの作品は、「敵の敵は友達」というタイトルの、近未来を舞台にした思索的な SF映画のシリーズのコンセプチュアルな ストーリーボードです。この映画は中国、米国、日本、台湾、その他の国々の軍隊が関与する台湾での軍事紛争を描いています。

題府基之（1985年ー　東京生まれ）現在も東京で制作活動を行う／　MISAKO & ROSEN（東京）
題府基之は、日本の若い世代の写真家を代表する存在であり、巨匠、荒木経惟と同様に、スナップショットのスタイルを用い自分の人生を表現方法としてしています。題府の過去の写真シリーズは、日常の雑然とした雰囲気を逆手に取り、フレームにできる限り多くの色を詰め込んでおり、ユーモアに満ちているように見えます。

今回、てがけた新シリーズでは、これまでの一連の作品「untitled (surround)」と「untitled pee)」のカジュアルなテクニックを継続し、さらに進化させたものです。このシリーズには、予期せぬ並列や人工的に構築された現実の表現の産物はありません。むしろ、題府は、カメラの色補正機能が誤動作して緑、紫、青といった異質な色合いを生み出しながらも、昔ながらの写真の影の比喩に焦点を当てています。

ディーン・サメシマ（1971年ー　アメリカ、トーレンス生まれ）現在は、ベルリンににて制作活動を行う / クリスティーナ・カイト・ギャラリー（ロサンゼルス）
これらの写真イメージは、ベルリンのポルノ劇場で孤独な人々を捉えています。ディーンはスクリーンから露骨な詳細や情報を一切排除し、想像の中で起こる無制限な欲望の受け皿にしました。匿名の存在で撮影された劇場は、日常の現実や固定された自己からの逃避口となります。プリントの質感は、非常に濃くて柔らかく、黒はほとんどビロードのような表面を持っています。実際に見るとプリントの美しさが伝わるでしょう。この作品は、ヴェネツィア・ビエンナーレで発表されたセレクションにも含まれています。

ジャスパー マルサリス (1995年ーロサンゼルス生まれ) 現在もロサンゼルスにて制作活動を行う。/ クリスティーナ・カイト・ギャラリー（ロサンゼルス）
ジャスパー・マルサリスは、絵画、彫刻、音楽、テキストを横断して活動し、絵画の空間とステージ上のパフォーマーの類似点を詳細化しています。どちらも観客に消費される経験をもつということです。まぶしいスポットライトが彼の作品全体に描かれており、意図したオブジェクトがおい隠すように、視界の障害として機能しています。不浸透性の緊張は、彫刻の表面の亀裂が不透明さを彫っているかのように反映されています。マルサリスは、知覚を悩ませることによって、視覚芸術の視覚中心主義と、スペクタクルとアクセスの関連する役割に疑問を投げかけています。