EXHIBITION | TOKYO
小津航(Wataru Ozu)
「くせ・色・形」
<会期> 2018年10月27日(土)- 11月11日(日)
<会場> Bambinart Gallery
<営業時間> 12:00-19:00 日月火祝休
このたびBambinart Galleryでは、小津航 個展「くせ・色・形」を開催いたします。
小津航(1991年、東京都生まれ)は2017年に東京芸術大学 大学院(O Jun研究室)を修了、現在は取手のスタジオ航大にアトリエを構え制作活動の拠点としています。小津はこれまで、クラーナハの「ルクレティア」やシャルダンの「赤エイ」など既存の絵画を参照し、制作をしてきました。
昨年の個展では、歌川広重の「甲陽猿橋之図」、「箱根 湖水図」などの浮世絵に参照元を拡げて制作の起点としたほか、白を意識的に用いた抽象絵画など、新たな取り組みを発表しました。1年ぶりの新作展となる本展では、これまでに描いてきた代表的なモチーフの一つである人物画を中心に発表します。
「古来より、絵画には物語を伝播させるという役割が備わっていました。宗教や神話、寓話など物語を伝えるメディアとしても絵画は用いられてきました。それらの絵画を参照し、その役割を削ぐことで、絵画における身体性の本質を抽出できないかと試みています。 方法としては、参照元の絵画を紙にコンテで何度も何度も描くことで、ドローイングに自らの手癖や感覚を取り入れていきます。次に仕上がったドローイングを、独立したモチーフとして再解釈し、画布に油絵具で描きます。このときに、紙とコンテのニュアンスを、画布に油絵具で描く際に必要なニュアンスに再構して描きます。 それによって媒介となった自らの描く行為が優先され、参照元の絵画が持つモチーフの意味や物語性が失われ、紙と画布、コンテと油絵具といった異なる物質間でのやり取りによるモチーフの形や色などの絵画的構造がより濃く抽出されます。 歴史が残した絵画のイメージと、現代に置き換えた絵画との間に立つ自らの役割に意識を向けて、描画行為の痕跡を残す場としての絵画の可能性を模索しています。」(小津航)
Bambinart Gallery(バンビナートギャラリー)
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