EXHIBITION | TOKYO
アナ・ナバス(Ana Navas), カーラ・カプルン(Karla Kaplun), ハビエル・バリオス(Javier Barrios), フェルナンド・パルマ(Fernando Palma), 大槻英世(Hideyo Ohtsuki)
「Sans Filet」
<会期> 2020年10月17日(土)- 11月15日(日)
<会場> Aoyama Meguro
<営業時間> 12:00-19:00(土日祝18:00まで) 月火水休
Sans Filetは直訳すると、「網なし」で、冒険的な状況やあらゆる報いを顧みずにリスクを取ることを意味するフランス語の表現です。
Sans Filet的に創造活動をすることは、アーティストにとっての通常業務であるとはいえ、彼らは、やりがい搾取の横行や、不安定な生活の中で一体どのように・なんとか・やっていくのでしょうか。
アーティストが作品の運命を、無意識や天の意思に委ねる、あるいは自身のテクニックに基づいて工芸的に芸術を極めることが慣例になっていることを省みつつも、アーティストにとっての信念とは何かということについて考えてみたいと思います。
鑑賞者は、冒険と神秘的な出来事に宿る精神性に導かれ、集める/並べる/再生する/創造する手つきを目にするでしょう。
そして、一見すると無意味な行為でありつつも、長い時間をかけて整えられた作品は、私たちが永遠というものに一瞥をくれる為の機会を与えてくれます。
本展覧会はそうした特異なる精神性に基づいて展開されます。
例えば散歩、放浪、旅の最中で集められたものたち。それそのもの自体に自らの歴史を有している護符。私たちが新たな方法で過去を見つめることができるよう集まった、たくましき物語の創作者たち。もうこれ以上無いくらいに注意が払われ表現された細部、膨大な練習時間。それらは何か超越的な存在へと続く道を示すのです。反復によって、私たちはより広大な時間感覚を手に入れることも出来ましょう。そうして刷新された空間で、自己そのものについて考えたり、「今」とは何かについて考える機会になるかもしれません。
そしてこれらの実践は私たちの現在の行動や創造活動により、既に決まりきってしまったかのように見える過去を、鍛造しうるものに変える力を持っているのではないでしょうか。
キュレーター:
ファン・パブロ・センデハス・フェルナンデス・デ・オルテガ(1990年- メキシコシティ)
Juan Pablo Cendejas Fernández de Ortega
メキシコ人アーティスト、キュレーター。メキシコシティのイベロアメリカーナ大学でコミュニケーション研究、そして「ラ・エスメラルダ」と呼ばれるナショナル・ビューティー・アーツ・インスティテュートでキュレーションを専門とする視覚芸術を学んだ。彼は、アーティストや専門家と緊密に協力し、新しい芸術的なアイデアを市井の人に近づけるキュラトリアルな表現方法を進めている。
Aoyama Meguro(青山目黒)
http://aoyamameguro.com/
東京都目黒区上目黒2-30-6 保井ビル1F
tel:03-3711-4099