EXHIBITION | TOKYO
ジョナサン・チャプリン(Jonathan Chapline)
「Hunter Gatherer」
<会期> 2020年1月31日(金)- 3月1日(日)
<会場> NANZUKA
<営業時間> 11:00-19:00 日月祝休
この度、NANZUKAはNY在住のアメリカ人若手アーティスト、ジョナサン・チャプリンの個展を開催いたします。本展は、チャプリンにとってアジアにおける初個展となります。
アメリカで最高ランクの美術アカデミーとして位置付けられている名門ロードアイランド・スクール・オブ・デザイン(Rhode Island School of Design)を卒業したチャプリンは、2018年にNYの所属ギャラリーHOLEにて開催された金字塔的な初個展「Material Memory」にて一躍脚光を浴び、デジタルテクノロジーを駆使した新たな新世代のアーティストの一人としてその将来が嘱望されています。
チャプリンの作品において、「レンダリング」というコンピューター言語は、もはや美術用語として語られます。物体の形状、物体を捉える視点、物体表面の質感/テクスチャー、光源、シェーディングなど、チャプリンは自身の絵画制作に必要なあらゆる物理的な要素を、予め3Dプログラムを駆使したコンピューターの画面上でシミュレートします。
このような制作手法は、画家の眼がスケッチを通して育まれていくという美術史上の古典的神話をあたかも否定しているかのように見えますが、チャプリンは興味深い事に、セザンヌやピカソ、フェルナン・レジェ、マティス、マックス・ベックマン、フィリップ・ガストン、トマス・ハート・ベントン(Thomas Hart Benton)、アレクサンダー・アーキペンコ(Alexander Archipenko)、アンリ・ローラン(Henri Laurens)といったといったアーティストの作品を研究対象とし、自身の特徴的なスタイルで再解釈した作品を多数描いています。鉛筆と同じようにマウスを使いこなすことのできるデジタル世代を自負するチャプリンにとって、プログラムによって可視化された3D画面も、人間の自然な視覚と同様に多くの矛盾が生じることは当然の結論であり、それは多くの場合アーティストにとってポジティブな発見の予兆なのです。
本展のために、チャプリンは10点の新作ペインティングと2点の立体作品を制作しました。本展のタイトル「収集家ハンター」といった言葉にも込められているように、ここに展示される作品では、例えばレジェの描く足がベックマンやガストンの描く身体と組み合わさった表現などが試みられています。また、絵画の構成要素として予め様々な造形物をオブジェクト化しているチャプリンにとって、立体作品は絵画の延長線上にあるものであり、2Dと3Dの相互作用によって物理的な空間を支配しようとする試みでもあります。
本展のオープニング・レセプションは、ジョナサン・チャプリン本人を囲んで、1月31日(金) 18:00 – 20:00 に開催致します。皆様のお越しを心よりお待ち申し上げます。
NANZUKA(ナンズカ)
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