EXHIBITION | TOKYO
ハロシ(Haroshi)
「HAROSHI FREE HYDRANT CO」
<会期> 2020年8月21日(金)- 9月13日(日)
<会場> NANZUKA 2G
<営業時間> 原則無休(営業時間は渋谷パルコに準じます)
このたび、Nanzuka 2G は、東京都在住の日本人アーティストHaroshiによる新作個展「HAROSHI FREE HYDRANT CO」を開催致します。本展は、Haroshiが設計デザインをしたブロンズ製の消火栓を用いたインスタレーションとなります。
近年の日本ではあまり馴染みのない独立型の消化栓ですが、特にアメリカのスケーターたちの間では象徴的なアイコンとして親しまれています。オーリーという技を駆使して80cm前後の高さの消火栓を飛び越える事は、スケーターの間では一つの目標と考えられており、例えばYoutubeやInstagramなどのSNSでは、そうしたスケーターたちの挑戦を撮影した無数の動画が投稿されています。自身も熱心なスケーターであったHaroshiも、20年ほど前に初めてアメリカに渡航した際に夢中になって消火栓を飛び、その様子を見た現地の警察官が車中から応援してくれたと語っています。
今回発表するブロンズ製の消火栓は、Haroshiのそうした思い出や、常日頃身の回りのモノに対して抱いている愛情を体現した作品です。
「世界中いろいろな町に行った。どこの町にも大抵消火栓があって、古くて錆びていても、落書きされていても、ピカピカの新品でも、みんな違っていてみんなそれぞれ素敵だった。ある時ふと、彼らは街角で、僕らのことをいつも見守ってくれているのだなと思うと同時に、どこにも行くことができないのだな、と思った。チェーンで両手を縛られて拘束されているようにも見えた時、ちょっとかわいそうだなとさえ思った。いつかもし、僕が消火栓を作ることがあるのなら、世界中どこにでも行くことができる自由な消火栓を作ろうと思った。」(Haroshi)
廃材となったスケートボードデッキを用いて様々な作品を制作しているHaroshiにとって、「救済」は一つのキーワードといえます。これは、単に物質的にリユースやリサイクルをするという行為に留まらず、アーティスト本人の精神や価値観に深く根ざした一連の活動と呼べるものです。
「FREE HYDRANT COは、僕らのために消火するという目的から彼らを解放し、自由な権利を与えるために生まれました。今から彼等がどこに行き、どんな生活をするのか、僕はとても楽しみなのです。」(Haroshi)
本展を、みなさまにご高覧いただければ幸いです。
NANZUKA 2G(ナンズカ2ジー)
https://nanzuka.com/ja
東京都渋谷区宇田川町15-1 渋谷PARCO 2階
tel:03-5422-3877