EXHIBITION | TOKYO
山下茜里(Akari Yamashita)
「Beyond the Skin ビヨンド・ザ・スキン」
<会期> 2024年1月20日(土)- 2月10日(土)
<会場> TOMIO KOYAMA GALLERY Tennoz
<営業時間> 11:00-18:00 日月祝休
小山登美夫ギャラリー天王洲では、1月20日から、当ギャラリーでは初めてになるアーティスト、山下茜里の個展「Beyond the Skin ビヨンド・ザ・スキン」を開催します。
山下は1997年、大阪生まれで京都精華大学、大学院で染色を学びました。その時、アーティストの北山善夫から多くを学んだといいます。作品の主な技法は蝋染めといわれる方法で、何回にもわたって繰り返し行われる作業によって作品は完成されます。山下の作品を初めて見たのは、2022年12月の金沢のKOGEI Art Fairの会場で、そこにはこのシリーズは出ていなかったのですが、ファイルを見てその実物を見たくなり、スタジオに見に行きました。
一見、ギョッとするイメージなのですが、染色ゆえなのか、ペインティングのような情念的なものはなく、赤という色も美しく目に飛び込んできました。
作家は作品に対して、いまだに自分でもまだ言葉にできないと言っていますが、かろうじて言葉にしているものがあります。
「真の裸とは、皮膚をも脱いだ状態ではないかと考えています。
本シリーズに登場する赤い人には、皮膚や体毛などの表層、自身の内部と外部を隔てる「最後の砦」がありません。人は、その表層を見てあなたを「あなた」と認識しているのだと思います。
この個人性を取り除くことで、何者でもない人の姿を映し出したいと考えました。
「Beyond the Skin 」は、直訳すると「皮膚を超えて」という意味です。
この赤い人は、皮膚を超えてその奥の、人という生き物であるほかの何者でもありません。」(山下茜里、小山へのメールにて)
皮膚を持たない人間の唯一の部分である「目」を大きく見開いてこちら側を見ている人たち。何らかの空間に皆で固まりあって寄り添ってこちらを見ている様は、世界に出てくるのを待っていて期待と恐れをもっている赤子のような気さえしてきます。
是非、この山下茜里の類稀なチャレンジにあふれた表現をみていただけたらありがたいです。よろしくお願いいたします。
TOMIO KOYAMA GALLERY Tennoz(小山登美夫ギャラリー天王洲)
http://tomiokoyamagallery.com/
東京都品川区東品川1-33-10 Terrada Art Complex Ⅰ 4F
tel:03-6459-4030