EXHIBITION | TOKYO
ケリス・ウィン・エヴァンス(Cerith Wyn Evans)
「Green Room w/ attendant mirrors…」(tarrying with Kagami-ita)
<会期> 2023年4月1日(土)- 4月28日(金)
<会場> Taka Ishii Gallery (complex665)
<営業時間> 12:00-19:00 日月祝休
イメージが移ろう滑らかな平面の上で繰り返される反転、反射、屈折。映された領域の有り様を問い直すための扉のようにそれらは増幅されるが、同時にインスタレーションの一部を覆い隠す。展示を構成する舞台装置のあちこちに設けられた入り口。その裂け目は「カットアップ」技法を用いた空間構成である。
鏡板
外部から内部への、外部から内部を通しての、外部から内部による、外部を内部へ招くための横断的変位。それは鏡を通して「影向の松」が舞台背景へと移植される様を想起させる。
「一説には客席にある松を映しているとされる」
舞台として庭をしつらえる(そこはあなたの思案を深め、自身の知覚を問い直す場となるかもしれない
『花伝書(風姿花伝)』より影響をうけて
花を介して思いを伝える書。
ケリス・ウィン・エヴァンス 3月23日 ( ….)(
タカ・イシイギャラリーはケリス・ウィン・エヴァンスの個展を開催しています。同展示はテラスのドアを開けることで文字通りギャラリーの空間を開放し、春風と鳥のさえずりを室内に招き入れています。窓から注ぐ柔らかな日差しとは対照的に、ネオン文字 「Look at that picture, how does it seem to you now… Does it seem to be persisting?」 の人工的な光が輝きます。実験的短編映画「The Cut Ups」(1966年)から引用されたこのフレーズは、知覚を問い直すエヴァンスの作品群に通底する言葉と捉えられるでしょう。回転する松の木は、草月会館での個展に配される松の木と共振し、ギャラリーのバルコニーから持ち込まれた豊かな香りの植物と呼応します。細分化された要素が再び組み合わせられる事により、1つのインスタレーションとして静かな旋律を奏でます。
*鏡板:能舞台正面の老松を描いた羽目板。この松は、舞台の正面の客席の先にあるとされる「影向の松」(神仏の依り代として存在している松)であり、鏡の様に舞台に映り込んだものとされています。
能のパフォーマンス
日時:4月28日19:00より
会場:タカ・イシイギャラリー(complex665)
天国から地獄まで全宇宙のすがたを鏡の内に映し出し、人間と世界の真実を示す能「野守」の鏡をエヴァンスの作品に重ね、佐野登と一噌幸弘がパフォーマンスを行う。
佐野登(宝生流シテ方)
一噌幸弘(一噌流笛方)
主催:タカ・イシイギャラリー、国際能プロジェクト実行委員会(能・リ・イマジンド)
助成:公益財団法人東京都歴史文化財団 アーツカウンシル東京、グレイトブリテン・ササカワ財団
協力:Schmatz
コーディネート:柳沢晶子(Mu:Arts)
Taka Ishii Gallery (タカ・イシイギャラリー)
https://www.takaishiigallery.com/jp/
東京都港区六本木6-5-24 complex665 3F
tel:03-6434-7010