<会期> 2023年3月11日(土)- 4月22日(土)
<会場> Yumiko Chiba Associates
<営業時間> 12:00-19:00 日月祝休
Yumiko Chiba Associatesでは、若手の抽象画家・香月美菜の個展を開催します。香月は、キャンバスの上に載せた大量の青い絵の具を、自ら考案した細い板に刷毛をつけた器具を使い、一筆描き(one stroke)で引き延ばすという方法による絵画を一貫して追求してきました。
キャンバスに絵具を配置するための繊細かつ入念な準備過程を経て、そこにひとつの行為を加え成立する香月の絵画は、絵具やキャンバスという物質に対峙するため、自らの身体や精神と向き合い、呼吸を整え制作することを重視し描かれます。完成された絵画は、絵具の塊とたった一つの行為から完成される抽象絵画でありながら、深い海の底に届けられた幻光を見るような瞑想性と光輝をたたえています。すべて新作から構成される本展では、香月のキャリアでは最大規模となる4メートルの大作も出品されます。
抽象絵画の新たな地平を切り拓く香月美菜の新作個展をぜひご高覧ください。
■アーティストステートメント
私の作品は絵具を見るための絵画だ。
絵具の存在を表現するために一筆書き(one stroke)で完成させる、自分の感情の表現や描く行為を最小限に抑えた方法で制作している。目の前に広がる山のような大量の絵具を一筆で引き延ばすときに、私は絵具を制御しようするが絵具はまるで生きているかの様にそれに反発してくる。絵具は白いキャンバス上では何ものにでもなれる自由な存在で、私にとってそれはとても不明瞭なものだ。そのような不明瞭なものとのぶつかり合いを何百回も繰り返していく中で、その瞬間の季節、温度、光などが、私の身体を通り痕跡として絵具に現れることに気がついた。日々の中にあるものに身体と絵具を通して触れること、そしてこれを繰り返していくことが私にとって大切だ。何故なら日々の積み重ねという人生の中で各々の道を極め真理に辿り着いた先人達が見た景色を私も見たいからだ。今日も私は身体を整え、絵具と対峙していく。
香月美菜
Yumiko Chiba Associates(ユミコチバアソシエイツ)
http://ycassociates.co.jp/
東京都港区六本木6-4-1 六本木ヒルズ ハリウッドビューティープラザ 3F
tel:03-6276-6731