EXHIBITION | TOKYO
今井祝雄(Norio Imai)
「SQUARE」
<会期> 2021年10月9日(土)- 11月13日(土)
<会場> Yumiko Chiba Associates viewing room shinjuku
<営業時間> 12:00-18:00 日月祝休
2021年10月9日(土)より、Yumiko Chiba Associates viewing room shinjuku にて、今井祝雄の個展「SQUARE」を開催いたします。
造形作家・今井祝雄の個展を開催いたします。1946年、大阪に生まれた今井は、19歳で具体美術協会会員となり、同グループが解散する1972年まで会員として活動しました。
本展は、1971年に今井が発表したインスタレーション《Limited Space》を半世紀の時を経て、再構築を試みるものです。ギャラリーの床面よりもひとまわり大きなカーペットを敷き詰める《Limited Space》は、鑑賞者が実際にそのなかに入り、体験することのできる作品です。
また、本展では加えて、草地に1メートル角の透明ガラスを敷き、その際に生じる現象的な変化を撮影した写真作品《SQUARE−glass/grass》(1970)も展示いたします。
ギャラリー空間にカーペットを敷き詰める《Limited Space》、そして、草地にガラス面を置きそこで生じる変化を撮影する《SQUARE−glass/grass》は、どちらも最小限の操作を行うことにより、私たちが自明とする世界のあり方や、美術作品が展示される制度そのものに批評的な介入を試みるものです。その点で、今井の活動は、1970年代初頭のグローバル・コンセプチュアリズムや制度批評的な動きとも連動していたと言えます。70年代初頭から現在に至るまで活発な活動を続ける今井の個展をぜひご高覧ください。
アーティストステートメント
ギャラリーの床に、実際よりひとまわり大きいサイズのカーペットを敷き詰め、床からはみ出し壁ぎわにまくれ上がったままの端々を桟木で打ち止める。観客はその中に入り込む。1971年にインスタレーションした《リミテッド・スペース》を、ちょうど半世紀を経た2021年、再制作?いや追制作する。
その方形のギャラリー空間の壁には、写真作品《SQUARE−glass/grass》シリーズが展示される。1970年の夏のある日、草地の上に1メートル角の透明ガラスを置いた。ガラスは重みでやや沈んで、へしゃげた方形の草面の様相を見せ、そこに青空が映りこむ。ガラス面は間もなく草いきれで白く曇り、水蒸気の水滴の中で透過と反映が交りあう。そのわずか数分の間、私は何度もカメラのシャッターを切り続けた。
キャンバスの突起や穴を穿った制作を始めて以来「内と外、裏と表」の関係は、写真・映像作品においても踏襲されている私の関心ごとであるが、異なる時間と場所で行った以上の2つの作品が同じ空間で出会う。
Yumiko Chiba Associates (viewing room shinjuku)(ユミコチバアソシエイツ ビューイングルームシンジュク)
http://ycassociates.co.jp
東京都新宿区西新宿4-32-6 パークグレース新宿 #206
tel:03-6276-6731