EXHIBITION | TOKYO
荒木経惟(Nobuyoshi Araki)
「写狂老人A 76齢」
<会期> 2016年5月25日(水)- 6月29日(水)
<会場> Taka Ishii Gallery Photography / Film
<営業時間> 11:00-19:00 日月祝休
タカ・イシイギャラリー フォトグラフィー/フィルムは、5月25日(水)から6月29日(水)まで、荒木経惟個展「写狂老人A 76齢」を開催いたします。タカ・イシイギャラリーでの個展としては23度目の開催となる本展は、「写狂老人A 76齢」シリーズよりカラー作品9点、フランスのギメ東洋美術館(パリ)にて4月より開催中の大規模な個展において披露されている最新作「トンボー・トウキョー」よりモノクローム作品471点の計480点で構成されています。「トンボー・トウキョー」からの作品は、写真集(スイッチ・パブリッシング刊)には収録されていない未発表作品となります。
「写真のすべてがあの世なんだ。あの世が楽園だっていうこと。カメラを覗いたらね、もうどこでも楽園なんだよ、今。」
荒木 経惟
荒木は、KaoRiの毎年の誕生日に、彼女を被写体としたポジフィルムによるカラー写真を撮影しています。ダンサーのKaoRiとは、2002年頃からコラボレーションをおこない、生涯のモデルとして10年間以上の撮影を続けてきました。本展で展示する9点は、KaoRiの今年の誕生日会で撮影した最新作品です。今年76歳を迎える荒木は、76にかけて全ての作品を6 x 7 のポジフィルムで撮影しました。その世界には強烈なエロスとタナトスが色濃く反映されています。
「トンボー・トウキョー」は、ギメ東洋美術館での個展のために撮り下ろしたモノクローム作品です。車の窓から青山墓地を撮影していた時に、墓石の向こうに巨大な墓標、高層ビルが重なって見え、まるで墓石(tombeau)が立ち並んでいるようだった、と荒木は語りました。「東京しか撮る気が起きない」とこの都市をずっと見つめ続けてきた荒木は、過去、そして現在の東京の街のドキュメンタリーに私情の位相を写し込み、重ねあわせます。
両シリーズからは、荒木が写す対象に表裏一体の死生観がより一層強まっていることを窺い知ることができます。荒木の現在の心境をとらえた最新作をどうぞご高覧下さい。
Taka Ishii Gallery Photography / Film(タカ・イシイギャラリー フォトグラフィー/フィルム)
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