EXHIBITION | TOKYO
小林正人(Masato Kobayashi)
「自由について」
<会期> 2023年9月22日(金)- 11月5日(日)
<会場> ShugoArts
<営業時間> 11:00-18:00 日月祝休
※11月3日 (祝日)、11月5日 (日曜) はART WEEK TOKYOのため特別開廊します。
そりゃあ人のする事は全て行為で説明出来るさ。
ただし続けてこう言わないといけないんだ、
説明出来る事は全て行為で説明出来る。
そして説明出来る事はほとんど無いのだと。
俺が自由について言えることは俺はどうフレームを作ってるかぐら
2023年8月 小林正人
小林正人の作品はどれも決められた形がなく自在である。キャンバスを張りながら描くという制作スタイルには 類例がない。作品のタイトルは絵画の子、Unnamed、名もなき馬、など匿名性を持ってカテゴライズされること を拒否している。これを果たして絵画と呼べるのだろうか?しかしそもそもこの世界ではそれ自体で完結してい るものなど何もないのに、イメージは現実から切り離されて決められた四角い場所の中に存在するものだと誰が 決めたのだろう。
小林正人はこの世界の全ては「画(絵)の景色」だという。そしてその世界には様々な「枠」がある。社会の枠、 現実の枠・・・枠がなければなにも存在しないに等しい。そのため小林が呼ぶ「自由」とは、枠を無視して好き勝 手に行動するといったような話ではない。そうではなくて、人間が想像力を武器にどのように世界を切り取るの か、絵画は果てなく広がる現実のどこまでをその身体に引き受けるのか、その外枠をアーティストはどう設定す るのか、そのようなことが芸術の自由に関わる問題ではないだろうか。
今展は三つの大きな床置き作品によって作られる。新作の「画家」はもともと 2004 年にスウェーデンのテンスタ・ コンストハルで開催された個展 Starry Paint 展のために作られた作品の一部だった。2x10m という巨大な作品は 展覧会終了時に小林によってバラバラにカットされ、切れ端としてベルギー・ゲントへ持ち帰られた。そしてそれ らの多くは姿を変えて小さな星のような作品に生まれ変わり、本作も同様に全く新しい存在として現在の空間に 登場する。またモデルの身体的な痕跡から描き起こされた「この星のモデル(手袋を脱ぐカウガール)」、鞆の浦の アトリエから転々と旅をしてきた Unnamed など 感覚を総動員して体感して頂きたい作品ばかりである。小林正 人が初めてゲントで床置きの絵画を制作してから 25 年以上の月日が経った。芸術と芸術家の自由を体現し続けてきた小林正人の新作展をご期待ください。
2023年8月 シュウゴアーツ
ShugoArts(シュウゴアーツ)
https://shugoarts.com/
東京都港区六本木6-5-24 complex665 2F
tel:03-6447-2234