EXHIBITION | TOKYO
宮永愛子(Aiko Miyanaga)
「life」
<会期> 2018年6月20日(水)- 7月21日(土)
<会場> Mizuma Art Gallery
<営業時間> 12:00-18:00 日月祝休
ミヅマアートギャラリーでは6月20日(水)より宮永愛子展「life」を開催致します。
近年国内外で目覚ましい活躍を見せる宮永愛子は、日本の現代美術の次代を担い今後一層の国際的な活躍を期待される作家の一人です。本展はミヅマアートギャラリーでは5年ぶりに開催される個展となります。
展示室内に浮かんでいるのは絵画作品でしょうか、それとも立体作品なのでしょうか。本展では無数の気泡を含んだいくつかの透明な絵画が浮かび、様々な角度から私たちと向かい合います。気泡のひとつひとつは、作家によって日々の景色を映しながら少しずつ封入されたもの。透明なキャンバスの中に、私たちも確かに過ごし呼吸したいつかの日々が生痕化石のように静かに気配を留めています。その気配に意識を澄ませ、どこかの風景や誰かの面影、過ごした時間と感情に思いを馳せる瞬間は、私たちがいつしか鑑賞者の立場から、透明のキャンバスに情景を投影し描く創作者へと変わる瞬間でもあります。世界は様々な思いと視点から観察され、多様に描き出されています。
宇宙物理学者の佐藤文隆氏との対談で、宮永は創作する理由を「世界を俯瞰してみたいから」と答え、こう続けています。「作品を目の前にして、私たちは作品を見ているのではなくて、作品から世界を見渡しているのだと思う。この自然の在りようも、私達人間の生き方も。それからここから宇宙のことも。」不定と均衡を繰り返しながら、世界はしなやかにあり続け、無数の小さな痕跡を残していきます。私たちの暮らしの中に日々刻まれるその小さな痕跡の中に、宮永は世界の測り方を学んでいます。
続く小展示室では作家自身がいつの日か実際に目にし、制作の源泉となったいくつかの景色《はじまりの景色》が並びます。漆喰を用いたフレスコ紙には呼吸するようにゆっくりとインクが浸透し、その色合いは徐々に深みを増していきます。その他新しい試みを含んだいくつかの新作が本展で発表されます。ぜひこの機会にご高覧頂ければ幸いです。
Mizuma Art Gallery(ミヅマアートギャラリー)
http://www.moriyu-gallery.com
東京都新宿区市谷田町3-13 神楽ビル
tel:03-3268-2500