EXHIBITION | TOKYO
佐藤貢一(Koichi Sato)
「Specifically Random」
<会期> 2024年3月22日(金)- 4月28日(日)
<会場> NANZUKA UNDERGROUND
<営業時間> 11:00-19:00 月火休
この度 NANZUKA は、NY 在住の日本人アーティスト、佐藤貢一の新作個展「Specifically Random」を、神宮前 NANZUKA UNDERGROUND にて開催いたします。本展は、佐藤にとって母国日本で初の個展となります。
佐藤は、1974 年東京都生まれ。1999 年、25 歳の時に NY に渡り、企業内のグラフィックデザイナーとして働く傍ら独学で絵を描き、2010 年代中頃に故ビル・ブラディ(Bill Brady Gallery)に見出されて、アーティストとしてデビューを果たします。以後、Bill Brady Gallery(マイアミ, USA)の他、The Hole(NY, USA)、Jack Hanley Gallery(NY, USA)などで個展を開催。NANZUKA がキュレーションをした Tokyo Pop Underground(Jeffery Deitch, LA, USA, 2019)にも出展しています。
お気に入りのイメージソースとして 70-80 年代のアメリカの古い雑誌の影響を挙げている佐藤ですが、プロレスラー、野球選手、チアリーダー、ボディービルダー、バンド、宇宙飛行士から普通の人々まで、佐藤の描く対象に決まりはなく、そこにあるのは自身の関心から自然と沸き起こる選択のみです。その絶対的に陽気な登場人物たちは、どこかノスタルジックではあるものの、時代や場所、人種、思想や文化といった設定とは不思議と無縁な印象を与えます。このことは、「もっと無心で描きたい」と語る佐藤の素朴で飾らない人柄と重要な関係性を持っています。
佐藤の作品は、たくさんの説明を必要とする高尚なアートの在り方とは対象的な立場にいます。ハイスピードで変化し、常に競争を求められるニューヨークにおいて、佐藤の作品が愛されていることには理由があります。例えば、その作品において象徴的な「たくさんの指」に気が付く人も多いでしょう。佐藤は「必要だと思う数を描いてやめる」という独特の説明をしていますが、そこに彼の秘めた想いを想像することができます。佐藤は、常々「自分の作品を見て笑って欲しい」と語っていますが、「人はこうでなければいけない」、「こうであるべきだ」というような決めつけを嫌い、ひたすらユーモアとそこに宿る寛容さを追求しています。 結果として、佐藤の描く人物たちは、たとえそれが著名なスーパースターだったとしても、無名の隣人だったとしても、最終的にすべて同じような素朴さと陽気さを備えた「ちょっとおかしな人々」になるのです。
本展では、佐藤が 1 年あまりの歳月を費やして描きためた 10 数点の新作ペインティングが一堂に介して展示されます。 本展のオープニングレセプションは、 3 月 22 日(金)18:00-20:00 にアーティストを囲んで開催いたします。
本展を皆様にご高覧いただけますと幸いです。
NANZUKA UNDERGROUND(ナンズカアンダーグラウンド)
https://nanzuka.com/ja
東京都渋谷区神宮前3丁目 30-10
tel:03-5422-3877