EXHIBITION | TOKYO
モリマサト(Masato Mori)
「ヒゴロノオコナイ」
<会期> 2024年5月25日(土)- 7月7日(日)
<会場> NANZUKA UNDERGROUND
<営業時間> 11:00-19:00 月火休
この度、NANZUKAは、2021年以来3年ぶりとなるモリマサト(Masato Mori)の新作個展「ヒゴロノオコナイ」を、渋谷神宮前のNANZUKA UNDERGROUND にて5月26日(日)より開催いたします。また、本展の会期中6月21日(金)から渋谷道玄坂上にあるINS Studioにて個展「Snaker」を同時開催いたします。
本展「ヒゴロノオコナイ」は、2021年に開催した「Lonsdaleite Year」の続編とも呼べる、モリの徳島での日常生活を綴った絵日記シリーズの最新章です。モリは、水木しげるの幸福論にある“しないではいられないことをし続ける“を胸に、自分の興味や関心を熱中と呼べる次元まで高めることで、創作活動の強度を高めてきました。蝶やカミキリムシといった昆虫の採集、海老や小魚などを獲る川遊び、猫やヘビ、カラスといった動物たちとの暮らし、藤やバラ、向日葵など様々な草花の育成、そして祖父から引き継いた自宅の一軒家を丸ごと作品化するための改造など、そうした経験を結晶化させるためにモリはキャンバスへと向き合います。
今回の新作では、旧友の5iveとPowderという2人のDJとの交友関係による影響から、絵画とアンダーグラウンドミュージックの相関関係を示唆する試みが見て取れます。モリが創作活動の中で最も重要視する色彩において、ひとつひとつの音の調和によってグルーブを生み出すダンスミュージックの世界は、「世の中に汚い色はない、悪いのは色の組み合わせ」だと語るモリに、色彩の融合を音の調和として捉えるきっかけを与えました。このことは、モリの意識を、音と色、リズムと筆跡、旋律と構図という相関関係によって絵画を捉えようとする思考へと向かわせました。INS Studioで開催される5iveとの10年間に渡るコラボレーションを辿る「Snaker」展は、そうしたモリの足跡を補完的に示す機会になるでしょう。
不快な音と心地良い音があるように、あるいは意外な組み合わせの音が新鮮な印象を与えるように、色彩にも快感や驚きがあるということを突き詰めて探求するモリは、今回の新作において、いくつかの実験を試みています。モリが自らメインビジュアルとして選んだ作品「ウンコのバンドウ」では、より抽象化を推し進めた実験的な画面に挑戦し、その作品タイトルから全く想像もつかない美しく力強い色彩が調和する画面を実現しています。また、この作品も含めて、異なる音色を奏でる色彩を探求した結果、新たに油絵の具を用いた作品を半数以上制作しています。
モリは、自身の絵画の理想を「絵の具と筆が、絵本の物語のように、魔法によって自由に、楽しげに、そして踊るように自らキャンバスへと飛びついて生まれたような画面」だと語ります。本展覧会は、モリの稀有な才能の歩みを実感できる機会となるでしょう。
本展において、モリは大作のキャンバスを中心に15点以上の新作の絵画を、そして4点のブロンズ製の自画像彫像作品を発表する予定です。
本展のオープニングレセプションは、5月25日(土)16:00-18:00 にアーティストを囲んで開催いたします。
本展を皆様にご高覧いただけますと幸いです。
NANZUKA UNDERGROUND(ナンズカアンダーグラウンド)
https://nanzuka.com/ja
東京都渋谷区神宮前3丁目 30-10
tel:03-5422-3877