EXHIBITION | TOKYO
スナ・フジタ(Suna Fujita)
<会期> 2024年11月22日(金)- 12月14日(土)
<会場> TOMIO KOYAMA GALLERY Tennoz
<営業時間> 11:00-18:00 日月祝休
この度小山登美夫ギャラリー天王洲では、「スナ・フジタ」の新作展を開催いたします。
(*本展の作品販売は、全て抽選とさせていただきます。抽選方法につきましては、文末をご覧くださいませ。)
スナ・フジタは藤田匠平と山野千里の2人で陶器を共作するユニットです。
焼き物という立体の特徴を生かし、2次元と3次元の境界を超えて人も自然も動物も楽しそうに共生し合う、自由で優しく遊び心ある作品群を作り上げてきました。その世界観は国内外で多くの人々を魅了し、特に近年はラグジュアリーブランド「ロエベ」とのコラボレーションが大きな話題となり、今年2024年6月には求龍堂より待望の作品集『スナ・フジタ図鑑』を刊行しました。
2人は京都の自然あふれる里山の暮らしの中で制作活動を行なっており、何を作るか、どう描くか相談しつつ、制作の行程はそれぞれ分担。ろくろ成形などの器の形づくりは藤田、日々の遊びの中で印象に残った場面をかわいらしく細やかに描く絵付けは2人でそれぞれ行っています。蓋の上などに愉快な立体がついているのもスナフジタ作品の特徴ですが、それらは成形から全て山野が作っています。
そこに通底するのは、温かく鋭い2人の観察眼によるユーモアと自然、動物、日常生活への慈しみ、そこから発想される空想の豊かさでしょう。
藤田はスナ・フジタの作品について次のように語っています。
「私達は『平和な世界』のみを描く事にしています。『スナ・フジタ』の器は日常に使われるものなので、例えばそのマグカップでお茶を飲む時くらいは、せめてそこに描かれている現実にはあり得ないような、誰も傷ついていない平和なユートピアに浸り心穏やかに過ごしてもらえるような、そうしたひと時を生み出せる道具を作りたいと願っています。」
(『スナ・フジタ図鑑』求龍堂、2024)
雪山でスキーやそりで遊び、チョウチンアンコウ型の潜水艦から大人も子供もたのしそうに海を眺め、原始人がマンモスやシーラカンスにのってはしゃいでる。
スナ・フジタ作品からあふれる、原始時代から現代まで通じる日々を生きる楽しさ、子供の休みのような懐かしさの独特なオリジナリティは、「焼き物は寿命の長いものなので、破片になったとしてもそこに描かれていた絵、そこからこういうことを楽しんでいた暮らしがあるんだというのは残せるのかなという気がします」(『LOEWE × Suna Fujita』ウェブサイト)という、昔からつづく日常の宝物のような時間を後世に伝えるというスナ・フジタの力強い視点からくるものだといえます。
この貴重な機会に是非お越しください。
TOMIO KOYAMA GALLERY Tennoz(小山登美夫ギャラリー天王洲)
http://tomiokoyamagallery.com/
東京都品川区東品川1-33-10 Terrada Art Complex Ⅰ 4F
tel:03-6459-4030