EXHIBITION | TOKYO
「東京 アラカルト − The Backers Foundation and AIT Residence Programme (The BAR) 10年の記憶 −」
<会期> 2018年8月24日(金)- 9月1日(土)
<会場> Taka Ishii Gallery (complex665) , TOMIO KOYAMA GALLERY
<営業時間> 11:00-19:00 日月祝休
<会場> ShugoArts
<営業時間> 11:00-18:00 日月祝休
主催: NPO 法人アーツイニシアティヴトウキョウ[AIT/エイト]
共催: バッカーズ・ファンデーション
協力: 小山登美夫ギャラリー、シュウゴアーツ、タカ・イシイギャラリー
後援: アルゼンチン共和国大使館、スリランカ民主社会主義共和国大使館
タカ・イシイギャラリー(3F): 「Imaginative Memory=空想」
参加作家: サラ アブ・アブダラ、ムナム・アパン、デュート・ハルドーノ、ドナ・オン、シャギニ・ラトナウラン、フロレンシア・ロドリゲス・ヒレス、ゴル・スーダン、メアリー=エリザベス ヤーボロー
バッカーズ・ファンデーションとAITは、10年に渡る協働的なアーティスト・イン・レジデンスプログラムを通して、これまで欧米はもとより中南米やアフリカ、東南アジアの国々から毎年2名、全15カ国から20名におよぶ気鋭のアーティストを招聘し、日本でのリサーチと作品制作の支援を行いました。2012年には、原美術館(品川)にて「ホームアゲイン ‒Japanを体験した10人のアーティスト」展を開催し、美術館内の伸びやかな空間にプログラムの開始から5年間で招聘したアーティストらによる作品を展示しました。
社会貢献活動を軸にプロジェクトを「バックアップする」ことを目的とする企業家やビジネスの専門家によるバッカーズ・ファンデーションと、現代アートのさまざまなプログラムを手がけるNPOとの連携が特徴である本プログラムは、これまで都内のギャラリーより協力を得て、アーティストが滞在中に制作した新作を広く紹介する機会を創出してまいりました。その一部はバッカーズ・ファンデーションが所蔵しています。
12年目を迎える2018年、本プログラムを振り返る「東京 アラカルト ‒The Backers Foundation and AITResidence Programme (The BAR) 10年の記憶」展では、小山登美夫ギャラリー、シュウゴアーツ、 タカ・イシイギャラリーより協力を得て、日本に滞在した20名のアーティストによる作品を一挙に展示します。
これまで本プログラムは、アーティストの視点と作品を通じて、彼らの国や地域が辿った複雑な歴史と今の姿を見つめてきました。2007年の第一回目に招聘したカディム・アリ(アフガニスタン)が生まれ育った中央アジアのハザラ族は、紛争により治安と生活状況の悪化を経験し、その最中に起きたバーミヤン渓谷の大仏破壊は今もアリの思考と創作に大きな影響を与えています。デュート・ハルドーノ(インドネシア)とシャギニ・ラトナウラン(インドネシア)は、2011年、東日本大震災後の余震が続く中、インドネシアでも経験した「揺れ」への記憶と共感から、特別な思いを抱えて本プログラムに参加しました。ゴル・スーダン(ケニア)とアルベルト・コジア(グアテマラ)は、自国で表現活動の抑制を経験しながら来日し、帰国後もたゆまずアーティスト活動を続けています。2016年に来日したターマクリシュナ・クリシュナプリヤ(スリランカ)は、同国で2009年まで続いた民族間の争いにより不在となった家族との記憶から作品を制作しています。本プログラムで初めて国外に出る機会を得て、高層ビルが立ち並ぶ東京を目にしながら、失った家族や毀損された伝統的調度品にまつわる公私の記憶と現代社会を繋ぎました。
自国と日本において、さまざまな歴史の通過点を経験したアーティストらは、その背景をもとに、日本で社会や人々との関係性を体感しながら創作活動を行い、作品に昇華させました。それらをこの機会に再び展示することは、改めて彼らの国と地域の歴史文化を知る機会になると同時に、ひいては私たちが住む日本、または東京のこれまで10年を振り返り、その歴史化を試みるささやかな行為ともいえるでしょう。
本展では、3つのギャラリー空間を、東京のこれまでと今を見つめる「Urban Space=都市空間」(小山登美夫ギャラリー)、「Inhabitants=住まう人びと」(シュウゴアーツ)、「Imaginative Memory=空想」(タカ・イシイギャラリー)とゆるやかにテーマを掲げて構成します。10年間の異なる時期に制作されたこの作品群は、時に共鳴して語り合い、私たちが暮らす東京の姿を考察する視点に繋がっていきます。個々のアーティストが映し出す東京のアラカルト、そしてその集合体となる本展をじっくり味わって頂ければ幸いです。
本展の開催にあわせて、すべてのギャラリーを巡るガイドツアーを開催するほか、当時の展示風景や関係者から寄せられたコメントなどを収録した本プログラムの記録冊子「東京 アラカルト」を制作しました。展示と合わせて是非ご高覧ください。
ガイドツアー:8月25日[土] 15:00-16:00、8月31日[金]16:00-17:00
*参加無料 / 申込不要 / complex665 2F エレベーターホールに直接お集りください。
Taka Ishii Gallery (complex665)(タカ・イシイギャラリー)
https://www.takaishiigallery.com/jp/
東京都港区六本木6-5-24 complex665 3F
tel:03-6434-7010