古代のアメリカ大陸では、遅くとも1万4千年前頃に人類の入植が始まり、紀元前1500年頃には農耕を中心とした複雑な社会が誕生しました。
その後、南米のアンデス地域ではチャビン文化が、アメリカ中央部のメソアメリカ地域ではオルメカ文化やマヤ文化が興り、16世紀初頭にスペイン人によってアンデス地域のインカ帝国とメソアメリカのアステカ王国とが滅ぼされるまで、鉄器を持たない石器時代の段階に位置づけられる独特の文明が花開きました。
この両地域の古代人は、天文学、数学、哲学、建築学などの面で卓越し、これらの知識によって我々とは異なる世界観を形成しました。彼らは神々と自然と動植物が一体であると信じ、人は神々に よって生かされるとして、メソアメリカの主食であったトウモロコシ、そして、アンデスのジャガイモまでもが神格化されたのです。
本展覧会では、日本国内の博物館、美術館などが収蔵している考古遺物や民族資料を中心に、アンデスとメソアメリカの古代人が神々とどのように共生していたのかを探り、併せて、その伝統が今日まで伝えられている様相を紹介します。
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