日本画家安田靫彦は、明治の終わり頃から80年もの間、画壇の第一線で活躍しました。代表作の数々は、日本の歴史のイメージとして知られています。
川崎市市民ミュージアムでは、開館以来、写生画、下絵、模写などの画稿類を収集し、500点を超えるコレクションとなりました。
本展では、このコレクションを中心に、本画作品20点を展示し、歴史画が完成するまでの過程をご覧いただきます。完成作では絵の具の下に隠れてしまう繊細で完璧な線、何度も試行された上で生み出される構図など、作品一点が完成するまでには何枚もの画稿が存在します。また、写生画は、画家の視点からの日々の記録の蓄積として、作品に結実していきます。完成品だけでは知ることのできない安田靫彦の創作の軌跡をご高覧ください。
「小鏡子」昭和22年
「翡翠」 昭和8年
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