本展はふたりの作家によってシュルレアリスムのアンドレ・ブルトンの言葉、「痙攣的」な感覚の周辺を追求する展覧会です。
ミヅマアートギャラリーでは初の展示となる森淳一は、大理石や木を素材に自然界の流動する運動を彫ることで知られる、いま注目の彫刻家です。一方、描かれるモチーフとの関係性において必然的に素材が変化するというO JUNは、近年改めて油彩やパステルに焦点を当てて風景画を制作しています。
両者の作品に共通点を見出すことは容易ではありません。しかし作品に変換していくときの身体作用、考察、解釈において、お互いに重なる部分があるといいます。ふたりの描く軌道の緩やかな弧が共鳴してかすかに接点を結ぶとき、私達は芸術の高次の底を流れる原始的でささやかな水脈に気づかされることでしょう。
O JUN 湖畔 2009、キャンバスに油彩、100×100cm
撮影:山田新治郎 ©O JUN Courtesy Mizuma Art Gallery
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